ワイルドスピード」(テレビ朝日_10/23_21:00〜22:54)

ロサンゼルスを舞台に、スピードの限界に命を賭ける若者たちをスーパー・ハイスピードによる疾走感と激しく躍動するエンジンを最新のCGを駆使した斬新な映像感覚で描いた作品。
なんだけど、突っ込みどころ満載なのでそれについては感想を見てね。
【ストーリー】
ハイスピードで走るトラックの積荷を、改造車が疾走しながら盗むという強奪事件が多発。
そんな折り、ロスのストリートに君臨するドミニク(ヴィン・ディーゼル)の前に、ある日謎の若者ブライアン(ポール・ウォーカー)が現れ、ストリート・レースの勝負を挑む。
結果はドミニクの勝利に終わるが、それを機にブライアンは彼らの仲間に加わることになった。
しかし、彼の正体は…。
【感想】
いきなりネタバレですが、ブライアンは捜査機関の潜入捜査員でトラック強奪事件の主犯格グループの内定調査のために派遣されるが、捜査対象のドミニクと一緒に過ごす間にいつの間にやら友情が芽生えてくるというのが物語の骨子
物語終盤では結局は正体がバレて決着を着けざるを得なくなる。
80年代だとチャーリー・シーンが出演した「ノーマンズ・ランド*190年代ではキアヌ・リーブス主演の「ハートブルー*2ストーリ的には在り来りの内容ですが、ヴィン・ディーゼル兄貴がカッコいいし問題ないか(笑)
なお、劇中の台詞や設定には突っ込みどころが満載で、

  • 序盤のレースシーンで「お前はシフトワークがなっていない!、ダブルクラッチも出来ていない!!」とドミニクがブライアンに忠告しますが、現行車両のトランスミッションにはシンクロが組み込まれているのでダブルクラッチは意味がありません。
  • 同様にレース前にニトロ噴射装置を積んでいることを自慢げに話すシーンがありますが、実際には「NOS*3という亜酸化窒素ガスでニトログリセリンではありませんから残念!!なので正確にはナイトロ噴射装置となります。
  • あと、主人公の80スープラにGTウィングを装着していますがゼロヨンや最高速では単なる空気抵抗なので外したほうが早くなるような気がします。

と突っ込みを入れて別の楽しみ方もできます。
【解説】
アメリカ映画でカーアクションものだと通常はV8エンジン搭載のデカいアメ車がメインのはずなんだけど、何故か日本製のスポーツカーが大挙して登場します。
これはスポコンと呼ばれるアメリカ独自のチューニング文化なんだそうです。
日本製スポーツカーは小型ながらハイパワー&ハイテク満載で、あちらでは「スポーツコンパクト」または「スポコン」と称されています。
私も車を多少なりともイジッているので国内でのチューニング事情については知っていますが、スポコンは明らかに日本のチューニング文化とは異なるものとなっています。
ド派手なペイントにネオン管と目立つことを重視していますが、ナイトロ噴射装置を装備したりとパワーもアメリカンな感じ(笑)
また、使われているパーツは「HKS」や「BLITZ」などの日本メーカーが多いようで劇中でもロゴを見かけてニヤリとします。

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*1:高級車窃盗団のリーダーと潜入捜査官という設定がソックリです。

*2:カリスマサーファー率いる窃盗団とFBI囮捜査官

*3:Nitrous-oxide Systems:ナイトラス オキサイド システム