2021年のアニメーション作品を振り返る (1)

毎日寒い日が続いている上に、新型コロナウィルスの変異体オミクロン株が流行する事態になり出勤することが取り止めで在宅勤務が再開しました。

1月も終わりに近づいていますが、昨年放送または公開されたアニメーションについて少し語りたいと思います。

カテゴリー分けは以下のとおりで、基本的には見た作品しか取り上げません。

・TV放送作品
・劇場公開作品

「TV放送作品」を各期ごとにですが、2021年も続編とスピンオフが優勢で前年まで猛威を奮っていた「俺tueee系」は春期以降は鳴りを潜めて「スローライフ系」がムーブメントの中心になっていくのとオリジナル作品が強かった印象
今回は冬アニメについて語ります。

・冬アニメ(2021年1〜3月期) ※50音順
 裏世界ピクニック
 ウマ娘プリティーダービー(2期)
 SK∞ エスケーエイト
 のんのんびより のんすとっぷ
 はたらく細胞!!
 はたらく細胞BLACK
 ホリミヤ
 ゆるキャン△ Season2
 ワールドトリガー (2期)
 ワンダーエッグ・プライオリティ

新型コロナウィルス流行の影響で放送延期された「裏世界ピクニック」は旧ソビエトSF小説「路傍のピクニック」をインスパイアした2ch発の怪談・怪異を二人の女子大生が探索するという原作小説をほぼ忠実にアニメ化した百合SFもので最終話まで面白かったが、物語の核心に迫る人物については語られないままでした。
女の子キャラがキャンプする作品として人気を博した3年ぶりの続編「ゆるキャン△ Season2」は予算が増えたことで全体的に作画がアップグレードされ、特に背景画は動きのある3DCGが採用されていて驚いた。ストーリーや演出は安定感があり期待通りの出来でした。
なお、続編は劇場版で2022年夏公開予定となっている。このTVから劇場という流れは「けいおん!」と同じですね。
「SK∞エスケーエイト」は京都アニメーション出身の内海紘子さんオリジナル企画で、ボンズ制作という情報を知らないと京アニの新作では?と勘違いするくらいの上質な内容だった。ちなみに内海さんはフリー演出家に転身してからはMAPPAを拠点にしていた。
のんのんびより のんすとっぷ」も久々の続編で完結編という内容は、川面真也監督らしい丁寧な日常描写が素晴らしかった。
はたらく細胞!!」とスピンオフ「はたらく細胞BLACK」は体内環境の違いでバリエーションを出せることは興味深いが「〜BLACK」は働きすぎ且つ不健康な30歳代男性に押し寄せる生命の危機が痛々しかった。
ワールドトリガー」も5年ぶりの続編で、第1期最終盤で予知された近界民侵攻から始まりヒュースの玉狛第二へ加入まででした。放送が深夜枠なのは当時の視聴層が年月を経て高校・大学生になったためと思われる。
ホリミヤ」と「ワンダーエッグプライオリティ」はA-1から独立したcloverworksの制作で作画が丁寧な作品でした。
ワンダーエッグプライオリティ」は野島伸司の脚本ということで冬アニメの特異点で、「ダークなプリキュア」と予想以上にアニメ向きだと思った。残念だったのは完結せず6月に完結編が放送されました。

春アニメについては次回へ