映画「ナチョ・リブレ」に隠された実話

キングコング」でまともな役も出来ることを証明したジャック・ブラックがコメディーシーンに戻ってきた。
今回の主演映画「ナチョ・リブレ」は「スクール・オブ・ロック」の脚本マイク・ホワイトと「バス男(原題:ナポレオンダイナマイト)」の監督ジャード・ヘスと組んで、ジャックは昼はカトリックの修道士で夜はルチャドール(メキシコのプロレスラー)というかなり無茶な設定の役を演じている。
プロレスで稼いだお金で自分が経営している孤児院を切り盛りする心優しい男のドタバタ喜劇がストーリーの骨子だそうです。

この夏は「パイレーツ・オブ・カリビアン」と「スーパーマン・リターンズ」の公開を控えていた為に配給会社は話題作の公開時期を軒並み延期しているのが影響しているらしく、「ナチョ・リブレ」はビルボードの興業チャートではベスト10に3週以上食い込む健闘を見せている。

一部の好事家の方ならご存知ではないかと思われますが、ジャックが演じた役は実在しています。
この人物「セルヒオ・ペニテス」は「フライトルメンタ(暴風神父)」というリングネームでリングに上がっていました。セルヒオ神父は少年時代は傷害や恐喝事件を繰り返す不良少年だったのですが、20歳の時に改心して10年掛けて神父の資格を取得したそうです。
神父なった彼はかつての自分のような子供達を救済するために、孤児院の経営に着手する。出だしは良かったのですが、子供達の人数が増えると資金難に陥ってしまう。彼は資金難を打開するために高額のファイトマネーが手に入るプロレスラーになることを決意しマスクを被って試合に出続けたそうです。
タイガーマスク伊達直人のような梶原一騎ワールドの住民は、何故かメキシコにいたようです。

ちなみに同じような内容の映画が既に存在していて、ジャン・レノ主演の「グラン・マスクの男」が製作されています。こちらはシリアスな内容です。