木曜洋画劇場 「リベリオン」(テレビ東京_7/13_21:00〜22:54)
近未来SFのある意味で傑作「リベリオン」が地上波で放送された!これを見ずして2000年以降のB級アクション作品は語ってはいけないのだ(笑)
【ストーリー】
第三次世界大戦後、生き残った人間たちは人類の滅亡を防ぐために、感情を徹底的に抑制した世界を構築。本や美術品、音楽など感情を揺さぶる物は一切禁止、さらに感情を抑える薬の使用を義務づける。それでも出てくる反乱者は、“ガン=カタ”と呼ばれる戦闘術を習得した“クラリック”によって始末されていた。だがクラリックのプレストンは、ある女性との出会いから感情に目覚め、自分の任務や社会に対して疑問を抱き始める。
【感想】
基本的な世界観はレイ・ブラッドベリの著作「華氏451度」から拝借したものと考えられる。大きな戦争後の独裁国家が舞台で、主人公は国家から任命された取締官といった点も共通している。
「華氏451度」と大きく違うのは「感情を揺さぶる物は一切禁止」という点で、「華氏451度」では「本」のみが禁止物で「海の貝」と呼ばれる超小型ラジオや壁一面に取り付けられた大型テレビが人々に絶え間なく娯楽を提供するようになっている。つまり「リベリオン」の世界では通俗的な娯楽は一切無いと考えられる。
世界設定だけだと地味なSF作品になってしまうが、この作品の強烈な個性となっているのが「ガン=カタ」だ。
この「ガン=カタ」は「禁欲的なオールバックに詰め襟で大の大人があんなポーズでキメ!」ってアクションで、これを見てどう思うかで作品の評価が大きく変わってくるような気がします。
カート・ウィマー監督は「華氏451度」をあんまり本を読まない我々にも判るように翻案してくれたに違いないというかそう思いたい。
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