エマ 第7巻(完結)

 第6巻の最後でキャンベル子爵の差し金で新大陸へ拉致されてしまったエマの行方が気になってましたが、私はコミック派で雑誌連載を追いかけるのが嫌だったので最終巻となる第7巻が発売されるのをずっと待ってしました。
 既刊の6冊と比べると第7巻は倍くらいあるボリュームにも関わらず駆け足で話が進みます。


 肝心のエマの消息はやはり新大陸の置き去りにされてしまい彼女の故郷のような寒村で人に使われる生活を続けていました。ウィリアムはジョーンズ家のネットワークを頼りにエマの消息を突き止めてアッサリと再会に成功! すごいぞジョーンズ家のネットワークというか、ホントにお金持ち(笑)


 キャンベル子爵の人(ジョーンズ家を含む新興資産家)を見下した態度に怒り心頭のウィリアムは、遂にエレノアとの婚約破棄だけではなくキャンベル家との絶縁を決める。「ウィリアム若いな」と思ったが、まあキャンベル子爵のウィリアムを前にしてエマ拉致の首謀者であることを認めた上でのあの態度に誰もが怒りを覚えたはずだ。


 結局、キャンベル家で啖呵切った後はその足で母親の屋敷に匿われているエマに婚約を申し込みエンディングへとなだれ込むわけだけど、ウィリアムの父と兄弟は揃ってエマとの結婚は反対(まあ常識的な反応だよね)で賛成なのはウィリアムの母とメルダース夫妻と圧倒的に逆風状態・・・ しかしエマとウィリアムの恩人のケリー先生はきっと草葉の陰から見守っているに違いない
 物語は希望を持たせる二人の門出でフィナーレを迎える。
 それにしてもエレノア・キャンベル嬢は不憫でならないなと思ってしまう。


 物語は完結したが番外編があるとのことで第一弾はケリー先生の若き時代の話らしいので期待しています。出来れば第2巻以降全く出番が無くなってしまったハキムの話を書いてほしいのだ。

エマ (7) (Beam comix)

エマ (7) (Beam comix)