NHKスペシャル「データマップ 63億人の地図」(NHK総合_21:00〜21:54)

 データで世界と時代を読み解くシリーズの第8回目で今回は「中国・豊かさへの模索」でした。要するに「格差」が今回のテーマなんですけど、このシリーズで扱わなくてもよかったような気がしました。
 今回のテーマの核である「格差」なんですけど、番組では大まかに分けて「貧富」「身分」が取り上げられていました。
 まず、「貧富の格差」は富裕層の多い沿岸部の都市*1と低所得の内陸部の農村*2とでは収入の格差は170倍以上あることを知りました。
 貧乏農村の人間は都市に来て働けば1ヶ月で年収分の給料を得ることができるのだが、農村からの移動は厳しく制限されている。なぜなら「農村戸籍」と「都市戸籍」という「身分の格差」があるからだ。農村に生まれた人間は都市では生活はできないって江戸時代の身分制度ですか?って思いました。
 まあ実際には、農村から都市への出稼ぎは可能なんですけど就ける職業には工員や単純労働などの制限事項があり給料も都市出身者の1割程度なんだそうで、インタビューを受けた資本家が「この安い労働力が競争力の源泉」だとハッキリ言っていたことが印象的だった。*3
 この身分制度は子供達にも大きな壁として存在していて、農村戸籍の子供は都市の公立学校には通えないといった差別が存在している。*4
 番組を見終わって共産主義は看板倒れで自己の利益ばかりを追求する呆れるばかりの現状なんだな〜と思いました。

*1:北京や上海など

*2:放映された村は市場経済からは完全に置いてけぼりの寒村

*3:本当にココは共産主義の国なのか?と思う発言でした。

*4:中国では小中学校が義務教育なんだそうです。